神武天皇と卑弥呼の時代(新潮社)


2022年9月に新潮社より著書『神武天皇と卑弥呼の時代 神社伝承で読み解く古代史』を出版しました。
初代天皇は「記紀」が主張している、神武天皇ではなくそれに先立つ天皇は第五代という孝昭天皇であり、その孫の孝霊天皇の世代が所謂「倭国大乱」の時代と推論しました。また、神武天皇の一人と卑弥呼は大凡、孝元天皇世代で、二人は同時代の人物との流れで、話を展開しています。

神武天皇は
1.熊野から八咫烏(玉勝山背根子命の血縁)に導かれて大和国に入った人物。
2.所謂神武東征をした人物。
3.神武天皇より以前に即位していたタニハ、丹後国からの天皇(大王)。これは神話では大国主神、大己貴神として描かれます。
の複数人を「記紀」では、一人の神武天皇として記しています。

無料でお読みいただける記事のご用意もございます。
海部氏勘注系図の解説1 初代天皇(孝昭天皇)の世代」から海部氏勘注系図の解説を読んでいただくと分かりやすいかと思います。

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【著者プロフィール】歴史家。歴史研究家。幼少より歴史に親しむ。神社などを巡るフィールドワークから、研究を積み上げる手法を得意とする。日本ペンクラブ会員。

序章 神武天皇は複数人いる
第一章 饒速日尊と神武天皇

皇統から消えた饒速日尊
天孫降臨したのは誰か
天照大神の子孫とは
天押穂耳尊の子か瓊瓊杵尊の子か
天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊
孝昭天皇は崇神天皇と同世代?
尾張氏の王朝と、物部氏の王朝
孝元天皇と神八井耳命
熊野から大和国入りしたのは物部氏
伊香色雄命と崇神天皇

第二章 饒速日尊と日向三代
「物部氏の王朝」は西へ
神八井耳命の子孫、健磐龍命は山城国から九州へ
豊玉姫の出自
豊玉姫は尾張氏
鶴草葺不合尊と住吉大神
「日向三代」は物部氏の御祖神
孝霊天皇と木花之開耶姫
二人の彦火火出見尊
神武天皇を祭る神社
鬼八を討った三毛入野命と健磐龍命
宇佐家伝承と神武天皇
「彦狭島」は瀬戸内の主
彦狭島命は神武天皇
豊城入彦命の子孫たち
御諸別命の母と父
神武天皇は東へ

第三章 丹後王国と神武天皇
「タニハ王朝」の三種の神器
天叢雲剣と草薙剣
最高の神宝は八尺瓊勾玉か
素戔嗚尊は、天火明命と同神
大日本根子彦太瓊天皇と八尺瓊勾玉
初代天皇は建田勢命
丹波国から大和国へ
観松彦三代
建御名方神は孝霊天皇の子
ミマと三輪
「タニハ王朝」と大和盆地の東側
彦火火出見命と火明命
三代分が追加されている理由
建田勢命と矢田神社

第四章 タニ八王朝の卑弥呼と宗女台与
倭迹迹日百襲姫命の逃避先
孝霊天皇一族は讃岐国へ
讃岐国の彦狭嶋命と、吉備国の吉備津彦命
孝霊天皇一族は日本海へ
孝霊天皇と大物主神
綏靖天皇は「沼河」を受け継ぐもの
大物主神と事代主神
物部氏の経津主神と出雲制圧
神武天皇皇后と沼河比売命
長髄彦尊は誰なのか
大物主神の子孫
日方の神と大田田根子命
孝霊天皇一家の末裔たち
孝霊天皇の分岐
小縫命は女王
卑弥呼とトヨの時代
孝元天皇と雀部臣
三上山と天之御影命
卑弥呼と倭迹迹日百襲姫命
宇那比姫と意富那比命と卑弥呼
小止与姫と台与
台与と日田の鏡、金銀錯嵌珠龍文鉄鏡
大原足尼命は建御名方神の子
建御名方神は周防国へ
台与の鏡

おわりに
あとがきにかえて
主要参考文献一覧

続編『かぐや姫と浦島太郎の血脈』は「謎の四世紀」を時代がテーマです。