大国主命は初代天皇
瀬織津姫命シリーズの第二話をYouTubeにアップロードしました。大国主命の皇后が瀬織津姫命となりますが、瀬織津姫命は天照大神の荒魂でした。結論からいうと大国主命は、荒魂と対になる和魂の霊威を火継している人物となります。
動画のタイトルには初代天皇と入れました。大国主命は初めて日本の別称である葦原中国の国造りをして統治した人物として、「記紀」に記されます(『日本書紀』大己貴神、『古事記』大国主神)。これは言い換えれば初代大王、つまり後の天皇となります。大国主命は大神神社、出雲大社の祭神であることは有名ですが、その和魂(幸魂奇魂)が大物主神となります。
大物主神は、神々しい光が海を照らしてながら現れ、その御霊は『出雲国造神賀詞』(いずものくにのみやつこのかむよごと) には八咫鏡に取り託されることから、これは太陽神と分かり、この三輪山の太陽神は大神神社の由来を記した『三輪大明神縁起』では、天照神で、三輪山と伊勢に降臨したとされます。伊勢の神といえば天照大神であることはいうまでもないでしょう。
大国主神は、現世では三輪山に降臨した太陽神の和魂の天照神、その皇后は荒魂の瀬織津姫神の霊威を引き継いで祭祀を行っていたとなります。その祭祀は、大神神社の縁起では孝昭天皇元年を始めとし、大和神社の文献では、その年に大殿内で祭られたとあることから孝昭天皇に続く、孝安、孝霊、孝元天皇の宮中でも同様に奉斎されたとなります。
元伊勢、籠神社の宮司であった海部穀定氏の著書には邪馬台国の女王、卑弥呼は孝霊天皇の皇女、倭迹々日百襲姫命であり、これが女神としての天照大神に比定できると記しています。これに当て嵌めるなら、その孫が瓊々杵命、その子孫が神武天皇となり、これは孝昭天皇より後の世代ということになります。邪馬台国は三世紀の歴史事象であることから、天孫降臨の神話の世界は三世紀にあったことを物語化しているとなります。また、天照大神が倭迹々日百襲姫命となった場合は、その親世代は伊弉諾、伊奘冉尊と重なるとなります。
これらを簡単にまとめると下記になります。
孝昭天皇(大国主命、天照神を火継、伊弉諾尊の一人)―孝安天皇(大国主命、天照神を火継、伊弉諾尊の一人) ―孝霊天皇(大国主命、天照神を火継、伊弉諾尊の一人)―倭迹々日百襲姫命(「記紀」が記す女神の天照大神)―天忍穂耳尊―瓊々杵尊―彦火火出見尊―鵜葺草葺不合尊―神武天皇